初回体験を終えると、「ショットの名前が多くて、次は何から練習すればよいのだろう」と迷うことがあります。
パデルには、ストローク、ボレー、ロブ、壁を使った返球、バンデハ、スマッシュなど、さまざまなショットがあります。しかし、初心者が最初からすべてを覚える必要はありません。
まず目指したいのは、強いボールを打つことではなく、相手コートへ無理なく返し、ラリーを続けられるようになることです。
この記事では、サーブを除く基本ショットの種類と、初心者が取り組みやすい練習順を紹介します。次回の初心者向けレッスンやプレーで、練習する内容を一つ選ぶために活用してください。
この記事で分かること
- パデル初心者が最初に覚えたい基本ショット
- ストローク、ロブ、ボレー、壁際の返球を練習する順番
- スマッシュやバンデハを急いで覚えなくてもよい理由
- 次回のプレーで意識したい練習目標
初心者は「返す・時間を作る・前で触る」の順に覚えよう
初心者におすすめの練習順は、次の5段階です。
| 順番 | 基本ショット | 最初の目標 |
|---|---|---|
| 1 | フォアハンド・バックハンドストローク | ワンバウンドしたボールを相手コートへ返す |
| 2 | ロブ | 相手の頭上を越して、自分たちの時間を作る |
| 3 | フォア・バックボレー | ネット付近でノーバウンドのボールを返す |
| 4 | 後方の壁を使った返球 | 壁から戻るボールを待って返す |
| 5 | バンデハなどのオーバーヘッド | 強打よりも、コート内へ安定して返す |
この順番は絶対ではありません。レッスン内容やコーチの方針、運動経験によって前後します。特にロブとボレーは、同じ練習の中で交互に扱うこともあります。
大切なのは、難しいショット名を覚えることではなく、「今の自分はどの段階を安定させたいか」を把握することです。

なお、サーブはポイントを始めるために必要ですが、ルールと練習上の注意点が異なるため、この記事の順番には含めていません。サーブを確認したい方は、パデルのサーブ基本ルール|打ち方・位置・フォルトをご覧ください。
練習順1|フォアハンドとバックハンドで返球を安定させる
最初に練習したいのは、床で1回バウンドしたボールを打つストロークです。
利き手側で打つのがフォアハンド、反対側で打つのがバックハンドです。どちらも、相手の速さに対抗して強く振るより、打点へ移動してラケット面を安定させることを優先します。
最初は大きく振らず、相手コートの中央を狙う
初心者のうちは、コートの端を狙う必要はありません。相手コートの中央付近へ、ネットより少し高い軌道で返す練習から始めると、ラリーを続けやすくなります。
- 相手が打つ前にラケットを体の前へ準備する
- ボールへ近づきすぎず、横に少し間隔を取る
- 腕だけで強く振らず、コンパクトに押し出す
- 打った後はコート内の位置を戻す
バックハンドに不安がある場合も、最初から速いボールを打つ必要はありません。両手で支える打ち方を案内される場合もあるため、体験会やレッスンではコーチの指導に従いましょう。
「10回続ける」を目標にすると上達を確認しやすい
速さやコースより、近い距離から相手とゆっくり打ち合う練習が向いています。最初の目安は、フォアだけ、バックだけ、交互の順にラリーを続けることです。
回数は固定せず、「前回より1回多く続いた」程度で十分です。ミスをしないことより、打った後に次のボールを待つ姿勢へ戻れるかを意識してください。
練習順2|ロブで守る時間と前へ出る機会を作る
ロブは、相手の頭上を越すように高く返すショットです。単なる逃げのショットではなく、ネット付近にいる相手を後方へ下げ、自分たちが態勢を整えるために使えます。
パデルでは、ネットに近い位置を取るとボレーで攻めやすくなります。相手にネットを取られているとき、低いボールだけで抜こうとすると、相手のボレーにつかまりやすくなります。そこでロブが選択肢になります。
ロブは高さだけでなく、コート内に収めることを優先する
最初はラケットを下から大きく振り上げるより、ボールの下側へ面を入れ、ゆっくり押し上げる感覚で練習します。
- 相手の位置を確認してから選ぶ
- ネットを十分に越す高さを確保する
- 力みすぎず、コート奥へ運ぶ
- 打った後はボールを見ながら次の位置へ動く
屋内施設では天井の高さ、屋外では風の影響を受けます。高く上げれば必ず成功するわけではないため、施設の環境に合わせて調整してください。
練習順3|ボレーは振り回さず、体の前で受け止める
ボレーは、ボールを床へバウンドさせずに打つショットです。主にネット付近で使い、フォアボレーとバックボレーがあります。
ストロークがある程度返るようになったら、ボレーを練習するとパデルの位置取りが分かりやすくなります。
ボレーでは強打より準備の早さが重要
相手との距離が近くなるため、大きくラケットを引くと打点が遅れやすくなります。ラケットを胸の前付近に構え、短い動きでボールを受け止めるところから始めましょう。
- ラケットを体の前へ準備する
- 大きく振りかぶらない
- ネットへ近づきすぎず、頭上を抜かれる余地も考える
- 打った後はペアと大きく離れない
ノーバウンドで返せる場面と、一度バウンドさせるべき場面が分からない場合は、先にパデルのワンバウンド・ノーバウンド返球ルールを確認しておくと安心です。
練習順4|壁際ではボールを追いかけず、戻りを待つ
パデルらしさを感じやすいのが、後方や側面の壁を使った返球です。ただし、初心者が最初から壁際のボールを完璧に返す必要はありません。
基本となるのは、相手のボールが自分のコートで1回バウンドし、その後に後方の壁へ当たり、前へ戻ってきたところを打つ流れです。
壁に当たる前のボールへ急いで近づくと、体の近くへ入りすぎたり、壁との間に挟まれたりしやすくなります。まずは軌道を見て、ボールが壁から離れるための空間を作りましょう。

壁際の練習はボールを打たずに軌道を見るところから
初めて練習する場合は、コーチや練習相手にゆっくりしたボールを出してもらい、次の順で確認すると理解しやすくなります。
- ボールが床にバウンドする位置を見る
- 後方の壁に当たるまで待つ
- ボールの進路から少し外れて場所を空ける
- 壁から戻ったボールの横へ移動する
- 短いスイングで相手コートへ返す
壁や金網に当たったボールを返せる条件にはルールがあります。判断に迷う方は、パデルで壁を使えるタイミング|返球判断を図解もあわせて確認してください。
練習順5|バンデハとスマッシュは基礎が安定してから
頭上に来たボールを打つショットには、バンデハやスマッシュなどがあります。
バンデハは、相手のロブに対してネット付近の位置を保ちやすくするため、強打よりもコントロールを重視して返すオーバーヘッド系のショットです。一方、スマッシュは高い打点から強く打ち、ポイントを決める目的でも使われます。
どちらもパデルでよく目にするショットですが、初心者の最優先ではありません。頭上のボールを追いながら後ろ向きに下がると、転倒や壁への接触につながることがあります。
最初は無理に打たず、体を横向きにして安全に移動する練習や、届かないロブをペアへ任せる判断も大切です。オーバーヘッドは、コーチがいるレッスンで動き方から教わると安心です。
初心者がショット練習で迷いやすい3つの点
全部のショットを1日で覚えようとしない
一度に多くの課題を持つと、打ち方だけでなく立ち位置やルールまで混乱しやすくなります。
次回は「ストロークを相手コートへ返す」「ロブを3回試す」など、テーマを一つに絞りましょう。成功回数より、そのショットを選ぶ場面が分かったかを振り返るほうが次につながります。
最初から決まった握り方に固執しすぎない
パデルでは複数のショットへ対応しやすい握り方として、コンチネンタルグリップが案内されることがあります。ただし、手の大きさや経験によって感じ方は異なります。
握り方だけを自己流で固定せず、ラケット面がどちらを向いているか、手首に無理がないかをコーチに確認してもらいましょう。
強く打てないことを失敗だと考えない
初心者同士のプレーでは、速いボールよりも、相手が返せる速度でラリーを続けるほうが練習になります。
パデルはペアで行うため、自分が強く打つことだけでなく、ペアと位置を合わせることも重要です。打った後にボールだけを見続けず、ペアとの距離や相手の位置にも少しずつ目を向けましょう。
次回のプレーでは一つのショットを練習目標にする
基本ショットの名前をすべて覚えてから参加する必要はありません。初心者向けレッスンや次回のプレーでは、最初にコーチや進行役へ「ストロークを安定させたい」「壁から戻るボールを練習したい」と伝えてみましょう。
練習順に迷ったら、まずは次の3点から始めてください。
- フォアとバックで、ワンバウンドしたボールを返す
- 相手がネットにいるとき、ロブを試してみる
- ボレーではラケットを大きく振り回さない
この3つが安定してきたら、後方の壁を使った返球へ進みます。バンデハやスマッシュは急がず、安全な移動と基本の返球が身についてから取り組めば十分です。
練習する場所を探す場合は、全国パデルコートガイドから近くの施設を確認できます。初心者向けレッスンや個人参加イベントの有無、レンタル条件、予約方法は施設ごとに異なるため、参加前に公式情報をご確認ください。
前に読む記事・次に読む記事
前に読む記事:パデル初回体験後の続け方|次の予約の選び方
体験後に、レッスン、個人参加イベント、コート予約のどれを選ぶか整理できます。
次に読む記事:初心者向けパデルラケットの選び方
継続してプレーすることが決まり、自分のラケットを検討し始めた段階で確認したい記事です。


